彼女は、空になった








―‥時刻は、12時。



「―‥ねみぃ。」

『寝れば。』

「お前は?」

『別に。』

「―‥こっち来いよ。」


そう言って、布団をめくり
ポンポンとベッドを叩く。


『―‥‥‥‥。』


ポスン。


「ん。」


遙の隣に横なると頭を撫でられる。



あたしを抱き締めたまま遙はすぐ
に寝てしまった。



『(‥眠い。)』



一か八か。


遙でも眠れるか試してみよう。






目を閉じ、遙の心臓ら辺に
耳を当てる。



ドクン‥ドクン‥‥‥‥。



――‥嗚呼、『遙の音』。