「もうおばあちゃんったら…何を勘違いして…」
「いや、俺がお前の彼氏ですって言ったんだよ」
「はぁ!?」
勢いよく顔を上げると「おっ、やっと見た」まんまと麻場君と目が合ってしまった。
「……っ」
逸らそうと俯く顔を彼は両手で押さえこんだ。
「間違いではないだろ?
お前は俺が好きで…俺もお前が……」
「えっ…」
そこまで言いかけた麻場君は何を思ったか不適に笑いパッと手を離した。
ドキドキする私に「続きが聞きたい?」と、耳打ちをする。
ブンブンと勢いよく首を横に振ると「じゃあ、言わない。お前が聞きたいって言うなら教えてやるよ」そう言うと私の手を引き、ベンチに座らせた。
