「っっゆ~~いッ!!」


ふと後ろから、声を掛けられた。

でも、その声は振り向かなくてもすぐわかる。


だって、親友の“藤堂 美華(トウドウミカ)”だからだ。



美華は、すんごくモテていて。

私が隣を歩いているのが、もったいないくらいだ。


「ゆいっ!!・・・・聞いてる?」


「えっっ!?ぁ…ごめん(汗)聞いてなかった。」


「もうっ。優伊ったら~(笑)」


「ごめん。ごめん。」


「まぁ、いいけど。…ッそれで、本題なんだけど!!」


美華は、そう言うと。


同じクラスの、赤嶺くんを指さした。


「赤嶺くんが、どうかしたの?」

私が、そう聞くと。


「いつもみたいに、協力してくんないかな!?」


あぁ~。そう言うことか。

「わかった。いいよ。」


「本当に~!?ヤッター☆優伊!!ありがとぉ。」


たぶん。って言うか絶対あれだ。


付き合えるために協力して欲しいんだろう。



最近、ず~~っとこんな話ばっかり。。。


断れば断りきれたんだけど、私は断らなかった。



だって、私が主役を求めても意味が無いから。



いつだって、私は美華のわき役として、ずーっと隣に居たんだから。


今更、主役なんて私には向いていない。



私は、ずっとそう思ってた。