何でこいつと…。


「晋平……。」


土曜日の昼、晋平に呼び出されたファミレスに『電車王子』がいた。

「おー、こいつと途中で会ってさ、連れてきた。光輝、去年同じクラスだったよな?」


そう、いつも真央の近くにいた『桧山 武司』
当然のように真央の側にいたこいつが…嫌いだ。

「何だよ…機嫌わりぃなぁ~。最近、ずっとイラついてね?」

「別に…桧山と友達って、知らなかったな。」


真央に会えなくて、イラついてたからな…。


「あ~、従兄弟だ。学校ではあんま話さないしなぁ~。 それにコイツ、オタクといるからさ?」

嫌そうに顔をしかめる。
確かに真央の周りは変わった奴らばかりだ。

「晋ちゃん…オタクって…皆、好きな物に正直なだけだよ? 見た目で判断しないでよね。」

爽やかにさらっと晋平を怒るその姿にイラッとくるのは、俺がコイツを嫌いだからか?