魔法使いと騎士

ああ、困った。



困った困った、困ってしまった。



ドンドン、ドンドン。



ドアを叩く音は、永遠に続くのではないかというぐらいに鳴り続ける。



ああ、俺が何をしたって言うんだ。



「おい、いるのだろう」



ダンダン、ダンダン。



「分かっているのだ、出てこい。それか、扉を開けろ」




若い声、10代か20代前半だろう。女か男までは分からない。いや、こんな事は考えなくていい。




「困った」




いや、困ったのは俺の方だ。