私は驚いて、

聖治を突き飛ばした。


「帰って!…私には、詩音だけ…」


泣きながら叫んだ。

聖治は、何も言わないまま、

部屋を出ていった。


・・・

聖治は私の友達で、良き理解者で、

相談相手で・・・

恋愛感情なんて・・・

そんなのなかった。


私には、詩音だけだよ・・・

なのに、心がザワザワした・・・