「鈴奈・・・久しぶり」


「どうしてここに?」

・・・出張だって。


「ちょっと、こっちに用があって。

ぁ、先に言ってて」


誰かに声をかけた詩音は、

私に近づいてきた。



「今から、レコーディング?」

「・・・うん」


「また明日から、県外に行くんだ。」

「・・・そうなの」


詩音がそっと私の頭を撫でた。

「後、3日したら、こっちに戻ってこれるから、

またあそこで会おうな?」

「・・・」

「鈴奈?」

「なんでもないよ・・・

うん、またあそこで」

私たちは、ここで別れた。