それから1週間たった、ある放課の出来事。
私は、昼放課トイレに行った。
おなかが痛かったので、急いで個室に入る。
おなかをさすっても、なかなか痛みはとれない。
「生理痛かな・・・」
今までにない、激痛。
そんなことにもかかわらず、いじめはどんどんエスカレートするばかり。
「もう、嫌だな・・・」
そう思ったとき。
コンコン。ドアがノックされた。
「・・・はぁい・・・。」
返事をするが、何も聞こえない。
いたずら・・・かな??こんなときに限って・・・!
ガコンッ!バンッ!ギギギ・・・
・・・??ドアに、何か押し付けるような音。
これは・・・!急いでスカートをはき、ドアを押してみる。
開かない。閉じ込められたんだ。ドアから出られないなら・・・
上からしかないか・・・そう思い、トイレットペーパーホルダーに、
足をかけたそのとき・・・
「いっくよー♪」
月香の声。
「オッケー!思いっきりだしちゃって!」
この声は、結友だ。上を見ると・・・
「・・・!!」
プシューーーッ!っと音を立て、ホースの先から水が出る。
だんだん水の量が多くなり、ザーーッというようになった。
制服は、びしょぬれ。
スカートの先から、ポタッポタッと水がたれる。
天音たちは大声で笑いながら逃げていった。
・・・ひどい。どうして?私は、何をしたっていうの?
あけて!誰か!!!
コンコン。またノックが。私は、返事ができなかった。
また、天音たちかな・・・?
「だれか、入ってるの?閉じ込められてるじゃない!待ってね、今すぐあけてあげる。」
七瀬・・・!?
ギィ。ドアを開けると、心配そうに見つめる、七瀬がいた。
ポタッ ポタッ
私のスカートからは、まだ水がたれている。
「大丈夫!?一緒に保健室に行って、温かい飲み物もらお。」
七瀬の優しさが胸にしみて、涙になった。
私は、その場にしゃがみこみ、思いっきりないた。
そんな私を、七瀬は優しく、抱きしめてくれた。
それから保健室に行き、教室にもどろうとすると。
「1限、サボろ。」
あの、優等生の七瀬が・・・?
無言でうなずき、何もしゃべらないまま屋上に向かった。

