夢への52の階段

ピーンポーンパーンポーン・・・

≪北海道 千歳空港行き

まもなく離陸いたします。

搭乗される方は、お早めに搭乗口まで

お越しください。≫

(ああ・・行かなくちゃ。)

私は早歩きで搭乗口へと向かった。

飛行機へつながる道を歩き、飛行機に乗り込んだ。

(宙乃・・・今どこにいるの?

死んだなんて・・・うそだよね?

またお姉ちゃんとお買い物しようよ・・・)

私には、“宙乃はまた家に元気に

出迎えてくれる”

とういう少しの期待があった。

≪まもなく離陸いたします。

シートベルトをご着用ください。≫

アナウンスの後、何分かして飛行機は

うごきだした。

滑走路をはしり、地上から離れた。

不安、悲しみ、少しの期待

をのせた飛行機は

北海道の空へと向かっていった。