夢への52の階段

テストまで残り3日というところ。

私のテスト個表には、結果『0』

ランク『――』となるだろう。

私は今日、北海道へ旅立つ。

決して行きたくない。

久しぶりの家なのに。

家族なのに。

会いたくもない。

宙乃がいないと、帰ってきた感じがまるで

ないからだ。

いつも久しぶりに帰ると宙乃が

『お姉ちゃんお帰り!

宙乃ずっと待ってたんだよ!!

早く遊ぼう!

お買い物もおねえちゃんと行きたい!』

というのだ。

この前まではそれが当たり前だったので、

うっとうしく感じるときもあったけれど

今ではそれが懐かしい。

家に帰ると、宙乃がまたそうやって

出迎えてくれる気がして

ならなかった。