私は無意識に、寛樹の病院へ向かっていた。

―――703号室。

(あの夢、寛樹も見たかなー?)

「寛樹ーー!元気?」

「あ・・・中原・・。

この前は、サンキュ。」

「え。」

「あ、ごめん。こっちの話。」

(もしかして、それって・・・)

「それって、夢のこと!?」

口が勝手に動いていた。

「中原・・・お前も見たのか!?

俺が三途の川渡る夢・・・

お前が必死に俺を止めてくれたんだよな。」

「私も・・・その夢見た!」

「ぐうぜんだな。でも、本当に・・・

神様がくれたチャンスだったんだよな。

God give chance―――。」