キーン コーン カーン コーン・・・

「っと!ぎりぎりセーフっ!」

「おはよう、知菜。ほんとぎりぎり!」

「今日の1限目がH・Rじゃなくてよかったね~」

七瀬と、その親友、千秋が話しかけてくれた。

七瀬は、あのほうか以来、ずっと私に気を使ってくれているのだ。

「よかった~~!H・Rじゃなくて~」

3人で笑いあった、そのとき。

寛樹といつも仲のいい佑太が教室に勢いよく入ってきた。

相当急いでいる。

「何よ~!いきなり!なんかあったの!?」

女子たちが口々に叫ぶ。

「寛樹が・・・寛樹が・・・」

寛樹が、という佑太の目には涙があった。

「え・・?寛樹が、どうしたのっ!?」

天音が大声を出した。

「寛樹が・・・昏睡状態になった・・・。」

(こ・ん・す・い・じょ・う・た・い・・・?)

「何よ・・・?それ?」

「死の一歩手前ってこと・・・」

私は、視界がいきなり真っ暗になった。

(寛樹が、死の一歩手前まで来てる・・・?)

「キャ―-!知菜!!しっかりして!」

七瀬の声が聞こえる。

私はどうなったの・・・?