結局何も聞けないまま、黒崎君とはなんだか気まずいまま、昼休憩をむかえてしまった。
佐伯さんと何があったの?
何故黒崎君はあんなに怯えていたの?
いつも学校では顔を隠しているのには佐伯さんのことが関係しているの?
聞きたい、知りたい。
でも、聞けない。
今思うと、私は黒崎君の事をなんにも知らなかったんだ。
私の黒崎君への好きって気持ちは軽いものだったのかな??
でも、やっぱり、黒崎君の事はなにも知らないけど、
私は黒崎君のことが好きなんだ。
そう私は思う。
「ひなの、なんかあった?
やっぱ今日はいつもより元気ないよ」
「あ.......うん。
ちょっと考えることあって」
「そっかそっか、考え事か。
うん、いいんじゃない?
考えることはいいことなんだよ」
そう言って莉仔は何かを悟っているかのようにニコッとと笑った。
考えることはいいことねぇ.....
なんか莉仔らしいな。
黒崎君と佐伯さんの事、ちょっとずつでもいいから全部知りたい。
黒崎君のすべてを知りたい。
何を考えているのか、何を思っているのか。
何に苦しんでいるのか。
全てを知って、それでも私がまだ黒崎君のことを好きだって言えるのなら.....
その時は黒崎君に私の気持ちを伝えよう。
たった一言の、好きって気持ちを。

