両想い片想い



「私トイレっ!!」


もう耐えられないよ!

莉仔の返事を聞かず駆け出してしまった。


あぁもう!
なんで私ってこうなんだろ?

いつも逃げてばっかりだ.....

もっと男の子と普通に接したい。
口ばっかりで実際は逃げてばっかり。

こんなんじゃダメだ!
分かってるけど逃げてしまう。


はぁ、ダメだな私。


「あ、ひなちゃんや!」


.....どこかで聞いたことのあるような声がしたが、それも無視してスタスタと廊下を歩いた。


「え、ちょ、ストップ!」


しかし素通り大作戦は失敗に終わり腕を掴まれてしまった。


「気安く触るな」

「まぁまぁ、硬いこといわんと」

「で、今度はなに」

「せっかくすれ違ったんやし、コミュニケーションせなあかんな思て」

「お断りします」


何故こいつはくだらない用事で私を引き留めるんだ!

いっつもいっつも!!


「ええからええから~」

「え、ちょっと!?」


ほんと、なんてむちゃくちゃなやつだ。

私の言葉が聞こえてないのか?
それとも聞く気がないのか?

最大限の抵抗はするものの、やっぱり男と女。

力の差は歴然だ。


ズルズルと引っ張られ続け、連れてこられた先。
それは屋上だった。