両想い片想い



「はぁ.....」


ひとつため息を落とす。


早速椅子を取ろうとしていると手に持っていたものが何故か無くなった。

なんか、こんなの前もあった。
確か、あのときは.....

そう、黒崎君が.....


「ん?どした??」


そう声をかけてきたのは黒崎君
.....ではなく、

奴だった。

確か名前は阿曽崎悠太とか言ったっけ?


「なんでいんのよ.....」


私は率直な疑問を口にした。


「ひなちゃんがいるから♪」


いやいや、それ全然答えになってませんから。

あきれつつも、まぁ黒板を消してくれているからいいか。
と自己完結した。


「そ、じゃあさようなら」

「って、え?ひなちゃん?
淡白すぎるで~」


この必死に今にも泣きそうに私の名を呼ぶ人物を無視して帰ってもいいのだが、流石に黒板を手伝ってもらったのにそれはひどすぎるか.....と思いとどまり、足を止め振り返った。


「で、なに?」

「一緒に帰らへん?」

「またそれか.....」


なんて図太い神経してんのよ、ったく。

これだけ冷たくされて、まだ私にかまってくるのにはある意味尊敬するわ。


あ、そっか。だからドMくんなのか.....