現在、私は木の後ろに隠れている。
いや、正確には私たちと言うべきか...
「あんまりくっつくな!」
「しょーがねーだろ。
狭いんだから」
中庭といってもあるのはベンチと木が一本生えているのみ。
だから隠れられるとこはこの木の後ろのみ。
「ちょ、変なとこ触んな、変態」
「触ってねーよ。自意識過剰か?」
そして0距離の私は毒舌全開だ。
お互い罵倒しあっていると、夜月君が走って来た。
いよいよだ.....
「ごめん、待った?」
「ううん、大丈夫だよ!」
まるで恋人が待ち合わせ場所であった時に交わすような台詞。
まぁ、もうすぐ本当に恋人同士になるんだけどね♪
「顔にやけてるぞ」
「うっさい、黙れ。
2人の会話が聞こえないでしょ」
「可愛くねー」
「あなたに可愛いと思われなくても結構です」
このまま言い合ってたら本格的に会話を聞き逃してしまうから、キッと睨んでまた耳を澄ませた。
「で、どうだったの?」
「うん、それがさ、違ったみたい。
俺が探してるりっちゃんじゃなかった。
ありがとな、協力してくれて」
言った!
りっちゃんって言ったよ!!
後は莉仔、気づいて。

