黒崎君が仕事を再開したのを見て、私もテーブル吹きを再開した。
「あ、そこのお姉さん!」
近くで夜月君の声がした。
あれか、莉仔の言ってたいつも女の子を捕まえてほんだりこ情報を集めるっていうのは。
ほんと、いろいろ尊敬するよ、夜月君。
「お姉さんってば!」
「い、いやぁーーー!!」
突然誰かに肩を叩かれた、思わず叫んでしまった。
もう、また黒崎君!?
ほんといい加減に.....
「え.....?」
振り返るとそこに居たのはまさかの夜月君だった。
な、なななな、なに!?
「あのさ、知り合いにほんだりこって子いないかな?」
「ばか、こいつは男子恐怖症だからむやみに近づくな」
私の悲鳴を聞いて来たのであろう、黒崎君が夜月君の頭をチョップした。
「あ、そうだったの?
ごめんね、怖がらせて」
夜月君はもうしわけなさそうに頭を下げた。
いい人、だな。
「あ、えと、こちらこそ、叫んですみません」
柱の後ろからなんとかぼそぼそっと謝った。
「いいよいいよ!気にしてないし!!」
「ちなみに、こいつはおそらくほんだりこを知らない」
「そうなの?じゃあまた町で聞き込みしかないな...
りっちゃん、どこにいるんだろ」
夜月君はお勘定をして軽くこっちに手を振ってから出て行った。
あ、今のは私も振りかえすべきだったよね?
いや、でも今はそれより.....
りっちゃん。
なーんかどっかで聞いたことあるような、ないような。

