◎ひなのside
教室に入ったら、莉仔はすぐ荷物を置いて出て行った。
夜月君のところだろう。
なにか進展でもあったのかな?
なーんてことを考えながら椅子に座ってボーっとしていると莉仔が帰ってきた。
「あ、莉仔お帰り」
「ふぅ、このあたしの情報網をしても見つからないなんて.....
ほんだりこ、恐るべし」
「まだ見つかってないんだ?」
「うん、そーなの。
とりあえず今日名前がりこって子は紹介するつもりなんだけど.....
でもほんだって苗字はねぇ」
「そっか、大変だね」
「っむ、他人事のように。
ちなみに、ひなののバイト先待ち合わせ場所だから」
「そっか.....ってえぇー!?」
「あたし部活あって行けないから、なんかあったらよろしく!!」
よろしくって、私にどーしろと!?
こ、困るよ、そんな責任重大なこと!
無理無理無理!!
「まぁ、言っても特にひなのにやってもらうことはないんだけどね!」
「なんだ、なら良かった.....」
「多分りこと夜月君で勝手にやるでしょ。
それに待ち合わせ場所を決めたのはあたしじゃなくて夜月君だし」
っへ?なんで夜月君が私のバイト先を.....
しゃべったことないし、大体バイトの雛森綾が私、綾瀬ひなのってことは莉仔と黒崎君と店長しか知らない事実だし。
あ、まさか黒崎君がしゃべったとか!?
「ちなみになんか変な方向に考えがいってそうだから言っとくけど、夜月君と黒崎君は友達。
だから待ち合わせ場所は友達のいるとこにした。
それでひなののバイト先が待ち合わせ場所になったんだからね」
「あぁ、なるほど」
じゃあ、ほんとに私ってば全然関係ないじゃん!
よかった、2人の司会進行てきなことやらされるのかとおもってた。