◎ひなのside
「ひなの!!」
そう言って教室に息をきらせて入ってきたのは私の親友莉仔。
そしてその莉仔に名前を呼ばれたのはもちろん机でぐったりしている私だ。
「ひなのどうした!?
今日は先に学校いっちゃうし、なんか魂抜けてるし!」
「莉仔、こんなにも残酷な失恋の仕方ってあるんだね.....」
「え!?どうゆう意味??」
「あのね、莉仔.....」
なんか最近莉仔に相談してばかりだなぁ。
そう思いながら今朝おきた信じられない出来事を莉仔に話した。
ほんと、自分自身今でもこれ夢じゃないの?と淡い期待を抱いてるし。
すべてを話終わると、莉仔は沈黙した。
「ねぇ、ひなの。
今から少し、あたしの恋の話をしようか」
やっと口を開いたかと思うと、莉仔は突然そんなことを言い出した。
莉仔の恋バナなんて聞いたことがない。
ってか、莉仔って好きな人いたの!?
正直いろいろ驚きだ...
でも、莉仔の、親友の恋バナだ。
聞きたくないわけがない。
「聞かせてくれる?莉仔」
「うん、もちろん」