両想い片想い



莉仔がものすごい笑顔でやってきたのは昼休憩だった。
なにやら朝は収穫がなかったらしくムスッとして帰ってきたが、今度はなにか収穫があったみたいだ。


「ふっふっふ。見て驚くがよい。
じゃじゃ~ん」


そう言って私に一枚の紙を差し出した。
なにやら英語で書かれているけど.....

なんだろ、これ?


「黒崎君のメアドだよ」

「っへ!?」

「メールなら、自分の気持ちをちゃんと伝えられるでしょ?」

「莉仔!」

「ん?なんだい??」

「ありがとぉ~!!」


あまりの嬉しさに本日2度目、莉仔に抱き着いた。

すごい、すごいよ莉仔!
正直あんまり期待してなかったよ。

でも、どっから入手したんだ?


「あ、ちなみにそのメアドの情報源は夜月君。
だから安心して!正真正銘黒崎君のメアドだよ」

「夜月...君?」

「黒崎君の友達だよ!」


なるほどね、そりゃ確かな情報源だ。


「でも、ひなのが黒崎君をね~。
ま、ひなのらしいっちゃらしいか!」

「なにが?」

「なにがって好きなんでしょ?」

「.....えぇ!?
なんでそうなるの!?」


時々莉仔の思考は分からない。
どうやったら私が『黒崎君を好き』になるんだ?

大体、私は男子苦手だし。
恋愛とかほど遠い人間だし。


「違うの?あたしはそう感じたよ。
ひなのが黒崎君のこと話すとき、乙女の顔になってたもん」


そういわれて、なにも言い返せなくなった。
莉仔は私の事をよく知ってる。

多分、私よりも.....
だから、表情だけで分かっちゃう。

いつもそうだった。
莉仔には分かってしまう。




そっか、この気持ちは好きってことなんだ。

私は初めて恋をしたんだ。