「よし、入口に戻ろう」
「却下」
「なんで!?」
「いいから行くぞ」
そう言って黒崎君は私の方に手を差し出した。
こ、ここここ、これって、掴んでもいいぞって意味のやつですか!?
怖いけど、すっごくチャンスなんじゃ...
ええい、もうどーにでもなれ!
石造から離れて、今度はギュッと黒崎君の腕に捕まった。
「おい、流石にもっと離れろ」
もう声を出せる余裕もなく、目をギュッと閉じたままでふるふると頭を横に振った。
確かに今私は最大限の力で黒崎君の腕を抱きしめてるけど、恥ずかしいとか今はそんなことどーでもいい。
むしろ黒崎君の全身に思いっきり抱き着いていたい。

