◎蓮side
ったく、阿曽崎の奴どこに行きやがった。
サボりか!?
見つけたらみっちりしごいてやる.....
「蓮」
その声を聴いたとたんに、一気に体が金縛りにあったように動かなくなった。
全身がガクガク震えだす。
またあの日の光景が脳裏に浮かぶ。
「れーん!」
肩をポンとたたかれて、少しだけその声の人物の顔を見る。
あの日と変わらない顔。
大きな目に、長い睫。
スッと筋が通った鼻に、形の良い唇。
そのすべてがあのころのままで...
実愛が動くたびに、俺の体はビクリと反応する。
拒絶。いや、恐怖。
そんなものに近いかもしれない。
「もぅ、蓮ったら。
せっかく奇跡の再開を果たしたんだからもっと喜んでよ」
そう言いながら一歩近づいてくる実愛が怖くて。
でも動けなくて。
情けない。
まだ過去をひきづってる自分が。
こんなことで動けなくなっている自分が。

