両想い片想い


ふぅー、今日のバイトも終わりっと!


「おい」

「うぉっ!」


お、男!
男が、私のすぐ目の前にいる!

い~やぁ~!!
いや、いや、いや、いやぁ~!


「おい、大丈夫か?」

「気安く話しかけるな。どっかいけ」

「用あんだけど?」

「私はお前に用はない」


あぁー、さっきは普通に話せていたのに!
目の前に男がいるとすぐこれだ.....

お願いだから、離れてー!!


「っぷ、お前ってなんか面白いな。
これ、どこにしまうんだ?」


お、面白い?
どうゆう意味よ、それ??

睨みを存分にきかせながら少しずつ後ろに下がった。


「それはあっちよ。これで用はなくなったでしょ?早くどっか...」


な、なんで近づいてくんのよ!?
やっとの思いで話せる距離まで離れたっていうのに!


「雛森、綾.....ね」


そうつぶやいてやっとどこかに行ってくれた。
どうやら私の名札を見るために近づいたみたい。

はぁ、びっくりしたぁー。
心臓に悪すぎる!


バタンと勢いよく更衣室の扉を開けた。

私服に着替え、鞄を持って、バイト先から出る。

もうここまで来たらあの男にあうことはない!
さっさと帰ってしまおう!!


「じゃあね、綾」

「ぎゃぁーーー!!!」


なんて日なんだ.....
もう会うことはないと思っていたのに!

ってか今、綾、綾と言ったか!?


思い出して身震いした。
これからバイトが憂鬱になりそうだ。