健汰ね背中に頭をおいた。

自転車は出発した。

わたしと健汰をのせた自転車は

いつもより速く進んでる気がした。

このまま時間が止まればいいのにって…

このままずーっと

健汰と一緒にいたい

強く思えば思うほど

胸がギュッってなって

寂しくなって涙が溢れそうになる。

「ねぇ…健汰」

「ん?」

「今日放課後あいてる?」

「4時までなら」

「4時からどっか行くの?」

「ちょっと用事があって」

「それまで一緒にいたい」

「いいよ」

「本当!?

じゃあ今日の補習頑張る!!」

「約束な」

そういうと学校についてしまった。

なんで時間ってこんなに

過ぎるの早いのかな?

もっと健汰の近くにいたいのに…

「結愛、離して」

「やだ」

「なんで?」

「寂しいよ……」

「いいこと教えてあげるから離して」

健汰の“離して”

それが寂しかった。

でも仕方なく私は離した。

健汰はホッペに優しくキスをした。