「...何こののーと、誰の?」


「結衣のだよ。叶多、今日もあんなこと言って...さすがに本気で嫌われるかもよ」



千夏はなぜか俺の気持ちを知っている。



「...んなこと言われなくてもわかってっから。で、このノートをどうすればいい訳?」


「結衣に渡して、結衣ん家で」


「は?今渡せばいいじゃん」


「はぁ...何も分かってないのね」



何なんだよコイツ!!意味わかんねぇ!!



「何のことだか、さっぱり分からないんだけど」


「だから、結衣にノート渡すついでに、謝って来なさいよ」


「いや、無理。」


「人の親切を...じゃあ結衣に嫌われるかもね」



それだけはマジ勘弁!!



「わかった、わかったよ。行くから...」


「よしっ、やっと行く気になったか」



正式に言えば、無理矢理行かされてるようなもんですけど...



「どうせだったら、告っちゃえば?」