あなたの声





この手紙を読み終わった時
誰もが涙を流していた。

「琉都のバカ…。何が幸せになれ!よ。琉都以外と幸せになれるわけないじゃん…」


「琉都、バカじゃねーの。お前はいつも俺の憧れだったわ」


「琉都君、何言ってるの…?あたしと佑樹が付き合えたのも琉都君たちのお陰なんだよ…?」


「琉都ー!お前あり得ないから。かっこつけんなよ!」

長澤直樹は空に向かって涙を流しながら大きな声で叫んだ。

その瞬間、あたしたちの間に風が吹いた。
それはまるで琉都があたしたちの声に答えたみたいだった。