貴方の隣に生きたくて

そう言ったら、岡崎くんは
不思議そうに
次の言葉を待っている。
「なんだ…
乃叶知らなかったのか。
じゃ、俺、
他んとこ探すから。」
と、走って行こうとした。

「あっっ! 待って?」

その走り去ろうとする背中を
見る前に乃叶は
岡崎くんのシャツを掴んだ。

「もう少しだけ…いて。」

驚いて振り返った岡崎くんを
見る余裕も無く
静かに言葉を放った。
そして、乃叶は
自分の言葉を冷静に
考え直して、赤面した。

「いや…ううん…
まだ、ここにいた方が
2人が戻ってきたときに
いいかな?と思って…」

無理矢理取り繕ったが
ギリギリなラインで
なんとか
怪しまれただけで済んだようだ。

「そうだな。
じゃあ、もう少し…
うーん。10分ぐらい
待ってみるか。」

岡崎くんは
はやる気持ちを抑えて
乃叶の隣に座った。

綺麗に装飾された
白いシングルのソファ。
シングルと言っても
それなりに
しっかりした造りをしている。
ふかふかしていて
肘掛けも大き目にある。