貴方の隣に生きたくて

あたしは
表面上は素直に喜んだ。

でも内心、心配してる。

_______彼女は?

ずっと引っかかっていた
彼女のこと。

思い切って慶太くんに質問したい。

でも
もし彼女がいたら…

あたしは1人になっちゃうから。

ただの親しい男友達でいて下さい。

まだ
あと少しだけ
岡崎くんとのことを忘れられるように
力を貸して下さい。


でも
もし本当にいたら困るよね。

彼女の嫉妬に巻き込まれたくもない。

しかも
慶太くんの幸せを邪魔することになる。

「あのさ、なんか遠慮してない?」

慶太くんから出たのは
予想外の言葉だった。
思わず聞き返した。

「え? どういうこと?」

焦っていたせいか
ワントーン声が裏返った。

「え?だからさ…
なんか遠い距離感を感じるから。
もっと俺を頼れよ。
彼女いなくて暇だしさ。
ってオイ‼
聞いてる?」

あたしは聞き間違えたかと思った。

彼女がいなかったんだ。

ホッとしたなぁ。

やっと。