「ふぇ~。」


深い深呼吸をして校門の前に立つ。


今日からは高校生。


友達のことなら心配しなくてもダイジョーブ。


同中のコも何人かチラホラ横を通って行ってるし。

ドンッッ。


ダレかが抱きつく。
驚いて振り返ると、大親友の愛美が後ろに立っていた。

愛美は幼稚園からの付き合いでスゴく仲がいい親友。
目が大きくて明るくて背が高くて細い。
女子の好条件が全て揃っている。
もちろん彼氏はいつだって居る。


「おはよ⁈
どしたの。 そんなとこに突っ立って。
入学式に遅れるよぉ~。」

愛美の声に我を取り戻して自分の腕に着いている
腕時計を見る。


時刻は8時13分。
入学式まで…… 後5分ぐらいだ。
絶対遅刻する‼

瞬時に愛美の腕を引っ張り教室へ向かう。

「愛美!
うちらタブン遅刻する!」

一言だけそう伝えると
2人で猛ダッシュ。


教室に着くころにはもう並んでいるはず。


3階まで一気に上り
なんとか2分前に到着。


クラス全員の視線を浴びながら席に着く。


幸い
愛美とは同じクラスでしかも隣同士の席だった。