貴方の隣に生きたくて

「 岡崎 弘人だってさあ。
まだマシな方じゃん。
でさぁ。
あたしなんてさぁ……」


あたしは
教室の真ん中で立ちすくむ。


あの人と隣になれたんだ。
これからは毎日
あの人の横顔が見れるんだ。
あの人の声が1番近くで聴けて
あの人の1番近くでご飯が食べられる。
そして
大嫌いな勉強だって
あの人の隣でできるんだ。


「ねぇ。
どうしたの？
突然しゃがんだりしたから
具合悪いのかと思ってさぁ…
大丈夫なの？」


麻莉奈…
居たんだっけ？

なんでいるんだろ。

もう
頭が混乱してる。


あたし
1人で舞い上がってる。

頭の中で
あたしがおどってるよ。


「とりあえず
決まった席に移動しろ」


うわぁ
どうしよう。
移動なんてしたら
恥ずかしくて死んじゃうよぉ。


とりあえず
移動するしかない。