「私、あんたよりレナが好きだった」 あまりに唐突な告白。 息が止まって、それとは反対に心臓はどくどくと速まる。 「それをあんたも知ってたんでしょ? だから『レナは私から梓と好きな人を奪った』って書いてたんでしょ? …あそこに」 誰かから聞いたのか、それとも自分で見ていたのか。 わからないけど、なにもかも知られていたという罪悪感に、氷水につかっているみたいに急激に体温が下がっていくのを感じた。