「お母さん、行ってきます」 「行ってらっしゃい!」 高校を卒業してから二年。 今日は久しぶりに、未来とランチを一緒に食べる日だ。 家を出て、約束の店へと歩き出す。 予定よりだいぶ遅れての出発。 ばっちりメイクもハイヒールも、大学生になって二年も経ったっていうのにまだ慣れない。 未来に電話しないと。 スマホを取り出し彼女の番号をタップする。