「…俺も、」 私の手を振りほどいて、ゆっくりと立ち上がる亮。 「俺も、ヒカリに…話したいことがあるんだ」 立ったまま、私に微笑みを向ける。 その微笑みが、沈みかけた太陽に照らされて、なんだか泣きそうに見えた。 「最後に…観覧車、乗らない?」 亮が指さした大きな観覧車。 その観覧車も夕日に照らされて…寂しそうに見えたのは、たぶん、気のせい。