亮の手を握りしめる。
自分の手が震えているのがわかる。
どうすれば、伝わるかな。
どうすれば、抱えきれないほどの“大好き”って気持ちを、あなたにわかってもらえるかな。
「…ありがとう、亮
あなたと出会えて、よかった。
あなたに、幸せをもらった
あなたに、あたたかさをもらった
あなたに、人を好きになる喜びをもらった
ありがとう
ありがとう
…ありがとう…!」
大好き、なんて一言なんかじゃ、この想いはきっと伝わらないから。
震える指に、震える声に、全部をこめた。
伝わったかな。伝わってるといいな。
私の、数え切れないほどの、
『ありがとう』と『大好き』。


