「私は、親友を死に追いやった
それから私の世界は灰色で
色なんて…なくって
でも、仕方ないんだって思ってた
だって私は人を殺したんだから
…これくらい、当然の報いだと思ってた
だからずっと一人でいたし、これからもずっと…一人で生きて、一人で死ぬんだろうなって、
夢も希望もない将来のこと、そんな風に諦めてたの
でもね…そうやって暗闇の中で過ごしてたら、未来が…無理やり私を、光の中に連れ出してくれた
…それから、私の世界は目まぐるしく変わり始めて
やっと、もしかして私は、一人じゃないのかなって思い始めたころに…
亮に、出会ったんだ」
隣に座る亮の横顔を見つめる。
亮は、何も言わずに前を向いたまま、目を閉じて私の言葉に耳を傾けていた。


