この時間が終わってしまう前に。 私は、亮に伝えないといけないことがある。 ずっと言いたくて、でも言ってなかったこと。 今ならきっと、言える気がする。 「…亮、あのね」 夕暮れ空に向かって口を開く。 生暖かい風が、私の髪をなでていった。