「……亮、大丈夫?」
「……ダメかも」
「…休もうか」
ジェットコースターは終わったっていうのに、相変わらず顔を真っ青にして足をがたがた震わせながら、ベンチに腰掛けている亮。
その姿に、さっき「面白い」なんて思ったのが悪く思えてきて、亮の隣にすとんと腰を下ろした。
「…なんか、ごめん。」
「…なんで謝んだよ、ばか」
くしゃっと頭を撫でられて、思わず頬を赤らめる。
せっかく遊園地に来たっていうのに、二人してそのまましばらくいつもと変わらない世間話を楽しんだ。
…こういうのも、嫌いじゃない。
ばかみたいにふざけるのも好きだけど、こうやってなんでもない時間を一緒に過ごすのも、好きなんだ。


