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「あっ…つぅ…!」
クーラーの効いた室内から見る真っ青な空は、ちょっと涼しげだな、とか思ったりもしたのに、実際はこれっぽっちもそんなことなくて。
炎天下、とはこういうことなんだろう。
じりじりと肌が紫外線に焼かれる感覚に、日焼け止めを塗らなかったことを心底後悔した。
「あは、ヒカリのその髪の長さ、夏だと一番鬱陶しいよね!あたし今までそうだったからよくわかる!」
そう笑う未来は、体育祭が終わったあと…もともとボブだったのに、さらに切って今ではベリーショートだ。
未来の快活な性格によく合ってて似合う上に、この季節だから涼しそう。
隣の亮だって、男子だもん。頭は涼しいに決まってる。
「…禿げたい…」
あほみたいな願望を口にすると、けらけらとバカにするように笑われた。


