…そんなの、絶対大げさだよ。
でも、そんなこと思ってても嬉しいのは事実で。
思わず緩んだ頬を彼らに向けて、ありがとう、と照れながら頭をかいた。
「…ヒカリ、繋げてくれてありがとな。バトン」
心臓が、ひゅんと跳ねた。
私のこと、ヒカリ、って呼ぶ人は未来しかいない。
だけど、この声。この低い声は、紛れもなく__________
「…亮も、一位になってくれてありがとう」
目をまっすぐ見ないで言うのはまだ、照れくさいから。
藤堂…もとい亮の、『藤堂』って書かれたゼッケンとにらめっこしながらはにかんだ。
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