「なあーに辛気くさい顔してんのよ!!」 「っ!」 ばしん、と背中を叩かれて我に返った。 …結構、痛い。ひりひりする。 「余計なこと考えないでさ、私たちは精一杯走ればいいの!ね?」 太陽みたいな笑顔だな、なんて月並みな感想を抱く。 だけど、彼女の笑顔を見ていると、私まで明るい気持ちになっていくのも事実で。 笹島さんの笑顔に、私も笑顔で頷いた。