その言葉は、私が今まで自分にかけてきた言葉とは、正反対のもの。




「ヒカリは…自分が、幸せになっちゃいけないって思ってるのかもしれない…だけど」




再び、ぎゅっと強く握られる手。




「…あんたの幸せは、あんた一人のものじゃないんだから…


もう、あたしの幸せでもあるんだから…」





ぽろぽろ、涙は止まらない。


私も、未来も。





「…亮くんも、ヒカリも…私の、大切な人なんだから」







幸せになって、いいのかな。



何十回、何百回と唱えてきた言葉。







まだ、私にはわからない。



だけど、この瞬間。







確かに私は、救われたんだ。