気づいたら私達は囲まれていて。 …高校生にもなって、なんなんだろ。 「人殺しのくせにさぁ……」 …また、それか。 ため息を我慢しつつ、佐伯さんの目を見据える。 「…それなら、未来は関係ないでしょ?! ムカつくなら、私だけでいいでしょ?!こんなこと!!」 うつむく佐伯さんの肩が、小刻みに震えているのに気づいた。 …笑ってる…? 「美子たちがムカついてんのはねぇ、ほんとはそんなことじゃないのよ あんた達、藤堂くんにまとわりついて、目障りなのよ」