いつの間にか、未来も鼻をすすっていて。
二人して何も言えずに、沈黙だけが続いていく。
私、間違ってたのかな。
未来の言う通り、私は、他人だろうと友達だろうと、ちょっとでも傷つけちゃいけないんだって思ってた。
叩いたら割れちゃう卵を扱うみたいに、優しく優しくするものだと思ってた。
でも、ちがうの?
傷つけていいってわけじゃないに決まってる。
だけど、少なくとも、未来は______
未来だけは、私のこと嫌いになったりしないって、信じていいの…?
「…ありが、とう」
きっと、こういうとき。
ごめん、って謝るのは、なにか、違うんだろう。


