「ッやめて!!!!」




私の声は、自分で思っていたより大きくて。


小さな保健室を震わせるには、十分だった。




「やめて…やめてよ、藤堂」




なんで、今。


なんで今、こんなに涙が出てくるんだろう。




私の様子を見て、藤堂はおもむろに手を離した。





「それを…聞いたら、私もう…戻れないから、きっと」




今なら、まだ間に合うから。




「ごめん…藤堂。私…私、は…」