「不幸な事故だった、としか言いようがない 飲酒運転してる奴がたまたま通った交差点を、そのときたまたま俺と母さんが通った、ってだけ 俺とか母さんにはどうしようもなかったし、俺らが悪いことなんて何一つなかった …でも、母さんが、俺をかばっていなかったら 俺のことを車から守るように、抱きしめていなかったら 母さんは、死ななかったかもしれないんだ」 少し、驚いた。 教室での中川くんは、明るくて、クラスの人気者で、ちょっぴりおちゃらけてて。 ______でもほんとは、そんな傷を背負ってたんだ。