_______そのときだった。 机の上に無造作に置かれた筆箱が目に入った。 三人おそろいで買った、あの筆箱。 ______『一生の、宝物や!』______ 『…ふ…』 なんでだろう。 『あは…はは…』 黒いもやもやも、胸の痛みも、消えたはずなのに。 涙が溢れて、止まらない。 書き込みを消して、枕で顔を覆って。 ただひたすらに、泣き叫びつづけた。 …ほんと、なにしてんだろ、私。