その剣幕に、佐伯さんですら何も言えずに中川くんの次の言葉を待っている。 「…ほんと、なのか」 有無を言わせぬ雰囲気に、恐る恐るうなずく。 私の肯定を確認して、中川くんはそっと目を閉じた。 「___出てけよ」 静かな教室に響く、それに似た静かな声。 からすの鳴き声 廊下の喧騒 耳鳴り 鼓膜が震えて、息もできなかった。