「おい、なんとか言えよ!」 未来を、助けなきゃ。 未来だって、ただの女の子なんだ。 私よりは強いかもしれないけど、私と同じ、ただの女の子なんだ。 強がってたって、怖くないわけ、ないんだ。 一歩、踏み出す。 小刻みに震える未来の肩に手を置く。 「…ご、注文、はッ!」 声、裏返った。恥ずかしい。 だけど、私を見る未来のうるんだ瞳は、驚きと感謝に満ちていて。 それだけでも十分、勇気を出してよかった、って思えた。