「えっちょ…なに?!なに?!?!え?!?!」 なにも、みえない。 なにも、わからない。 それでも響き続ける誰かの悲鳴。 少しして止まったそれの代わりに、今度は足音が聞こえてきた。 …ぺた。ぺた。ぺた。 言いようのない不安にかられて藤堂の姿を探す。 すぐ近くにいるはずなのに、真っ暗でなにも見えない。 まるで自分が、暗闇に一人置いていかれたように感じる。