「ねえヒカリ、ヒカリもシフト、最後の一時間だけだよね?」 「えっ、あ…うん、そうだよ」 肩を叩かれて振り返ると、藤堂と未来がいつもと変わらない笑顔で立っていた。 「じゃあそれまで三人で回ろうよ!文化祭!」 そうだよ。未来と藤堂と友達になってから、初めての文化祭。 全力で楽しまなきゃ。余計なこと考えるのはやめよう。 私もいつも通りの笑顔を浮かべて、大きくうなずく。 満足気な表情でうなずき返す未来に腕を引かれて、いつもと少し違う校内の中を歩き出した。